何を見て描くのか

「水溜まりのある道」習作  水彩

高い所から見下ろした未舗装の作業用道路そこに水が溜まり青い空が映っているそれだけの風景「作業用道路」というのがこの絵のミソだと思う

路上の水たまりに空や雲が映っている風景は多くはないがそういう発想がないわけではない大きめの池や湖に空が映っているのはありきたりだそういう意味ではそれが作業用道路だからと言って大して変わらないといえば変わらない

それがなぜわたしの心を捉えるのかと言えば「すぐそこにあるのにもう手が届かなくなる風景だから」なのかもしれない水たまりに空が映るのは明日でも明後日でもいつでも起こりうる湖や池は少し遠いけれどそこに行きさえすればかならず在る
 けれどこうした作業(作業の種類までは描いていないが)は明日には無くなっているかもしれないそんな仕事は(仕事自体は無くなるはずはないがそういう仕事を目にする機会はどんどん遠ざかる)もう「都会人」たるわたしたちの手に届かないところに行きつつあるそれを忘れちゃいけないそんな切なさがわたしにはある

トラックが水溜まりを通過するたびに映りこんだ青空は割れ湧きあがる泥水の中に呑み込まれていくやがてふたたび青い空が戻り数日後にはそこは乾いて軽い土埃を巻き揚げるそういうストーリーを一枚の絵に込めるだからこのスケッチを描く

Ippubblikat minn

Takashi

Il-blog personali ta' Takashi。Mhux biss dwar pitturi、Dak li naħseb dwaru kuljum、dak li tħoss、Nikteb dak kollu li jiġi f’moħħi。Dan il-blog huwa t-tielet ġenerazzjoni。Mill-bidu, ilu aktar minn 20 sena.。 2023Mill-1 ta’ Jannar、Għalissa, iddeċidejt li nikteb biss fil-jiem fard.。Jien ser naħseb dwar id-direzzjoni futura tiegħi u affarijiet oħra waħda waħda.。

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