
関東地方の一部、わたしの住んでいるあたりはここのところずっと晴天が続いている。たまに強い風もあるが、飛ばされるほどのこともない。Reg genoeg、穏やかな年の瀬だと言っていいだろう。
地球の人口は2024年で81億人を越えている。プランクトンとかハエとかそういうものを除けば(いや、ハエより多いかもしれない)、いわゆる動物の中で、人類ほど多くいるものは他にない。
食料とエネルギーを他の動物から奪い消費するだけでなく、知識を使い、加工して新たな資源として利用することができたからだ。Egter、一人の人間が100年も200年も生きてはいられないように、あらゆるものには限界がある。地球上の陸地の上にたとえ500億人が立つことができたとしても、立っているだけでは人は生きられない。木も草もなく、鳥さえいない地平線の向こうまでぎっしりの人間が、坐ることさえできずにただ立っているだけでは、それはもう「繁栄」という名の、地獄と呼ぶしかない地球の姿だ。
もちろんそうはならない。そこまでいかないうちに、人類は殺し合って半減するはずだからである。地球の平和は、人類が滅びることでしか生まれない―そんな妄想さえ浮かぶ年の瀬でもある。穏やかで温かい日差し。それは誰にも公平に分け与えられている、と思うのは浅い夢に過ぎない。多くの場合奪いとり、奪われるものとして、人類は生きてきたのだった。
この子も、食料とエネルギーと平穏を奪い取られないように、ずっと思案を巡らしているのかもしれませんよ。