
教室で、テンペラと水彩のミックスのデモンストレーションをやってみることにした。上の絵はそのための試作。新しいことを覚えるには、ハードルはできるだけ低い方がいい。テンペラの歴史から始まって云々の、講義のようじゃ門の前で引き返してしまう。
テンペラというのは、油絵という技法ができる以前の古い技術で、鳥の卵とか、動物の乳や血など、乾いたら固まるタンパク質の性質を利用した絵の具と、それで描く技術のこと。日本ではタンパク質よりデンプンを利用した絵が発達したが、それも一種のテンペラといえるようです。
この絵の支持体は厚めの水彩紙(たから結構波打っています)。そこに普通の水彩で、平面性を意識した “水彩画(下塗り)” を描く。地塗りはなし。
そこに明るい部分だけ、テンペラの白で(厚めに)塗る。テンペラは白以外使わない。顔料はチタニュウムホワイト。それを生卵で溶くだけでテンペラ絵の具ができる。簡単!ちなみに、普通の水彩絵の具を卵で溶いても “テンペラ” 化する。Gayunpaman、それは非常にもったいないことになってしまうので、おすすめはしない。
効果は①普通の水彩画に比べて厚みが感じられる ②特に人物の顔などには有用 など。欠点?としては①「滲み」という水彩独特の技法が使えない(ちょっと工夫が要る)②平面的になる(プラスの効果として使う)など。絵の具は手作りするので、チューブから絞り出すだけのものよりは、若干手間(3分ほど)だが、めちゃくちゃに安価というメリットもある。