
水彩教室のSさんにねだって石榴(ざくろ)を何個か頂いた。食べるためではなく絵のモチーフとして。単体でも良かったのだが、枝付きの石榴はもっといい。とりあえず3枚ほど描いてみたが、今年はざくろを描きたいとずっと思っていたせいか、なかなか満足しません。
このスケッチはわざと安物の、少しバサバサしたナイロン製の筆で描いています。荒っぽさを出してみたかったからです。高級な筆はもちろん使い良いのですが、そのぶんきれいに出来過ぎてしまうマイナス面もあります。きれいな色はいいのですが、それが多少の荒さと結びつくと、より生き生きとするのではないかと思ったのです。
日本ではザクロを食べる習慣のある地域は少ないようです。実も小さく、酸味も好まれないからでしょうか。スーパーなどで売っているのを見かけたこともありません。南アジア、中東では露店でもよく見かけます。ジュースに加工したり、そのまま食べたりするようですが、何しろ日本の数倍の大きさがあるのできっと食べ応えもあるのでしょう。
ザクロは英語でPomegranate(ポングラネート)だそうです。pomeはリンゴのこと。リンゴように丸いからでしょうね。granete のもとの意味は「種子」。種の多い果実だからでしょう。azonban、今ではGranate といえば「手りゅう弾」と思う人の方が多いかもしれません。戦争の多い20世紀以降、使われる頻度はこちらの方が多いのではないでしょうか。ザクロの色はGarnet(ガーネット)、和名では柘榴石(色)です。マゼンタに近い色ですね。