5月1日、国立新美術館で国展を見た。国展は国画会という大きな団体が主催する美術展。知人もたくさんいるが、珍しく2人にしか会わなかった。メンバーでさえ、あまり出かける気分にならないのかなと思った。内容は、さすがにあまたある団体展の中では随一と思う。表現意識も、技術レベルも幅の広さも深さも現在の日本の頂点にあると思う。
彼らの絵を見たら、嫌なことを忘れていた。沈んだ気持ちでいても火を点けられる。負けられないとかいうのではなく、こんな風に頑張っている人たちと仲間でいるためには、自分ももっと頑張らなくては、そして彼らもまた頑張れといってくれているように感じる。彼らの絵の力だ。
連休は遠くにも、近くにも遊びには出かけたくない。渋滞も嫌だし、駐車場を探すのも嫌だから。子どもが小さい頃は、何とか楽しい思い出を作ってやろうと無理しても出かける、まあ平凡な思考の父親だったが、子どもが大きくなった最近では、平凡さに無気力が加わり、ちっとも出かけたいと思わなくなってしまった。
Sedert die aardbewing、私の内側も、外側も変わった。気持の上でも嫌なことばかり続くが、それでも無気力はまずい、無理しても出かければ必ず何か面白いものが目に付く。それが大事だと思うけれど、気持がついていけない。逆らわず、こっそりと独りで絵を描いたりして過ごす。絵もまだまだ他人の目を意識したレベルに留まっている。こんなんじゃ駄目だ。自作のつまらなさをじっくり味わうことにした。