個展の日々 シェルターと花(水彩、部分) 個展の直前は額装や搬入搬出の手配、キャプションの製作やらで時間的に追いまくられるが、始まると通常は特にやることも無く、毎日がだらけたギャラリートークのようなものになってしまう。 ところが、絵を言葉で置き換えることは本当は出来ないことなのだ。それをなんとか解りやすく話そうとすればするほど、言葉の迷宮に迷い込み、次にはそれが自分の中で絵を束縛するようになる。毎日それを繰り返すと、会場へ行くのが憂鬱になってくる。それが個展の毎日。
つばめ つばめ 夕方、土手を歩いたら数羽のツバメが川の上数十センチを、何度も繰り返し飛んでいた。強い向かい風で秒速1mというところだろうか。2、30m川面を水平飛行しては反転を繰り返す。川面に羽虫が発生しているのだろう。近くには巣もあるに違いない。 軽い気持ちで土手に出たから、小一時間も眺めているうちにすっかり体が冷えてしまった。今日は午後から強い北風。北国では雪が舞っているという。五月としては異常だ。版画家の熊谷吾良先生から今朝届いた葉書では、弘前の桜もまだ2,3分咲きだという。土手では雀も3羽見た。なぜか私の足元に舞い降りてきた。アッシジの聖フランチェスコを描いた絵のようだと思った。
羽根 男と羽根(F80 部分)2013 羽根は空を飛ぶためのものだ。それが身体に無いから人間は飛行機を作ることになった。 鳥が羽根を得て恐竜から別れ、同じ哺乳類であるコウモリが羽根を得たのに、人間が羽根を得なかった理由は何なのだろう。