Remake

「桜のある水辺(部分)」 水彩
「桜のある水辺(部分)」  水彩、akriel

下の絵は上の絵に加筆修正したものですリメイクというのはちょっと定義が違うかもしれませんがほぼ別作品になったという意味でそう言っておきます

平凡なスケッチがイマジネーションを加えることで生まれ変わりました良くなったかはともかく絵としての存在感はずっと強くなりましたイメージを練り直し余分なところを切り捨てるとサイズは小さくなりますがそのぶん絵が引き締まってくるようですその感覚を鍛えるのにはリメイクがいいかも知れませんねでもまずはそのための「失敗作」をたくさん作ることが必要ですね

「完成」ということ

            「アジサイの構成」  ペン・水彩

上は制作中下が完成作。2枚を並べてパッと見えるのは制作開始直後の「鮮度」何を描こうとしているかが制作中の絵では単純明快なのに較べ下は画面全体に目配りがされそのぶん逆にインパクトが弱くなっているということ(撮影場所を替えたので色が異なり別作品のように見えるが)別の言い方をすると上の段階で止めておけば良かった、Kan wees。実は多くの人が毎日のように「あそこで止めておけば」という経験をしている(はず)

maar、それは結果論であって現実にそこで止めることはほぼ不可能なことその時点で完成作は(ある程度予測はできているが)まだ存在していないのだし作者の頭には “希望” しかないからであるそこで止められるようになるには非常に多くの痛く苦い経験とそれによって深化した造形思考の蓄積が必要だ

in、要するに完成作が途中段階より悪くなったんですか?といえばそんなこともないと思う確かに鮮度は少し鈍くなったかもしれないがそのぶん見る楽しみは増えています作品の中身というのは鮮度だけではないのです美味しい刺身だって切れ味鋭い包丁さばきと落ち着いた環境やいい酒と合ってこそ美味しいものでしょ?釣れたてのまだ生きている魚にいきなりかぶりついたってそれはそれなんです素材の鮮度はもちろん大事それを料理する腕も劣らず大事なんて言い訳に聞こえているでしょうか

Tekenblomme

        「アジサイ」  水彩

花は描くのには難しい素材だが絵と言えば風景か花を連想するほど “王道” のモチーフだ「雪月花」と言えば日本画の三大画題ということになっているが雪も月も風景だからいわゆる “静物” としては花はダントツの格付けということになろうか
 ちなみに伝統的日本画において「人物画」は特別扱いで「歴史画」の部類に含まれるようだこの辺は近代以前のヨーロッパの考え方と似ているかも知れない

「花は難しい画題」だと言ったが花以外は簡単かと言えばそんなことはまったくない試しにジャガイモを1個描いてごらんと言われたら泥んこを丸めたものと区別できるように描ける人は決して多くはないはずだ蜜柑だって黄色をぐるっと塗って黒い点をプチプチ打てばそれでいいというものじゃないそれは一つの記号シンボルではあっても絵ではない

「絵ではない」と簡単に言ってしまったがでは「絵とは何なのか」ということになるがそれをここで言っても始まらない。in elk geval、簡単なものなど一つもないと言いたいだけのこと正確さとか手間暇のことではないそれも大変には違いないが根気さえあれば何とかなる(AIなら30秒だが)

簡単に絵を描く方法、5分で身に着く英会話、3分でできる簡単レシピetc..。3分でできるレシピはたぶんわたしにも役に立つがあとの2つはたぶん役に立つことはないだろう