
今日は日中の大半、YouTubeを見ていた。昨夜たまたま目にした「オイラーの公式を中学までの数学で理解する」という鈴木貫太郎氏の動画。2、3年前に話題になった、同じ題の本とリンクしているとある。本はそのその当時書店でちらっと見たことがあり、「博士の愛した数式」という映画が話題になっていたころだった。昨年は京都大学の望月新一教授が、数学の超難問のひとつ「ABC予想」を完全に証明したとして国際的な話題になった。だいぶ前になるが、フェルマーの死後300年以上、誰も解くことができない歴史的難問として有名な「フェルマーの最終定理」が完ぺきに証明されたと発表された時も、世界中が大いに沸いたものだった。近年は巷でもちょっとした数学ブームであるらしい。
わたしを含め、数学の苦手な人は相当多いはず。けれどそんな人でも一方で、数学の持つ抽象的で簡潔な世界に、憧れに似た気持ちを抱いていることは少なくない。数学は科学の第一歩である。数式で証明されたものは、いかに好き嫌いがあろうと、感覚的になじめなかろうと認めないわけにはいかない。真理というものがあるとすればそういうものだ、とわたしたちはなんとなく考えている。それが全然わからないというのは、恥ずかしいというより、本当はまずいのではないかとさえ心の中では感じている。Tetapi、意を決して数学の本を引っ張り出してみても、これはとても歯が立たないと再び諦めてしまう人がほとんどではないか。
itu dia、オイラーという数学、物理分野の大天才の数式を中学生までの知識で理解できるというので、頭の隅からずっと離れずにいたのだった。動画を見ると中学生までの数学しか使わないというのではなく、「中学生までの数学的知識があれば、その上に三角関数や微分積分などの説明を加えて」オイラーの公式まで理解できるようにするというものだ。確かに理解力のある中学生なら可能かも、と思わせる平易で見事な説明だった(中身は全然平易ではない)。興味ある方はご覧あれ。東大入試問題として有名な「円周率πが3.5より小さいことを証明せよ」も、さりげないがとても面白かった。
流れで、ヨビのりたくみ氏(初めて知った)の「アインシュタインの(特殊)相対性理論」も見てしまったが、これも説明がじつに上手。こんな授業を中学、高校でやってくれたらもう少し違う道に進んだかもと思うが、それは仕方ない。コロナ、コロナで世の中沈む一方、しかも対策が支離滅裂状態だが、ハヤブサはちゃんと地球に帰ってくるし、地球の自転も一瞬だって止まらない。ただ現象だけにつられて右往左往するのでなく、変わらないもの、視点の置き場所を考えることで世界はもう少し違ってくると感じた一日。