
今日は立秋。「蝉」は俳句では夏の季語だが、もちろん今日もたくさん鳴いていた。Sed、異変がある。
今年は特に蝉の声が少ないなあ、と感じていたが、その理由が分かった。蝉の種類が替わったのだ。当地では、蝉と言えばあのやかましいジージーというアブラゼミが主流「だった」。ille est、シュシュシュシュというクマゼミに置き換わったのだ、と確信した。蝉の声がしなくなったのではなく、「やかましくなくなった」のである。
東京の代々木公園でもクマゼミが増えてきた、というのは何年も前から知っていたが、当地でもクマゼミが大勢を占めているとは想像していなかった。Si cogitas、「庭で、(畑で)甘い蜜柑が採れた、オレンジが採れた」と知人たちから聞くようになっていた、つまり “亜熱帯” 化が進んでいたのだから、当然といえば当然のことだったが、ジージー=蝉とばかり思いこんでしまっていたようだ。温暖化だけでなく、都市化も影響していると言われている。
もちろんアブラゼミの声もするが、耳をそばだてないと聞こえないほど。すでに少数派なのだろうか。ミンミンゼミも少ない気がする。今日はウォーキング中、ツクツクボウシも久しぶりに聞いた。カナカナもいるに違いないが、寂しげなその声は、もう少し山里近くに行かないと聞くことができなくなったカナ。
蛇足だが、カナカナといえば、福島県・会津の山の中で聴いた「全山カナカナ」の大合唱が忘れられない。