21個のヒメリンゴ―“チャンス?”

「21個のヒメリンゴ」 2020.11

失敗作のビデオです手を動かしても普通に見えるようになるはずと計算したつもりだったがあとから考えると映像の基礎知識がずどんと抜けていたしばらく放置していたが失敗も面白いと考え直した

油絵や水彩画を描くこととパソコンで絵を描くこととのあいだに本質的な違いはない(はず)水彩絵の具を使えば水彩なりの発想をするし油絵具を使えばそれに対応した感じ方をするパソコンを使えばパソコンなりの発想があるだろうそこに流れる感性やものの考え方が道具次第で別人になるわけではない

とはいえ実際に使ってみるとずいぶん勝手が違う特にパソコンは実材(実際の材料)ではなくあえていえば架空の材料で絵を描くものだから「絵」という言葉を辛うじて共通させているだけで正直に言えば私にとっては別次元のものに感じられるパソコンは知識の塊だから私のように感覚的な人間にはときにはいらついて放り出したくなる

それでもある瞬間には絵の具をまぜるとか乾燥を待つとかの手間なしにすっと自分の頭の中の映像を表現しているような気持になることもある絵を描くということにとって道具の違いは本質的なものではないと書いたばかりだが、కానీ、待てよそれはこれまで空気に触れてこなかった私の中の私自身も知らなかった部分が露出研ぎだされているということではないのかそこに新鮮な自分を見つけるチャンスがありそれを引き出すのは道具の力なのではないかそんなことも考えながらいろいろやってみる