夢と絵のあいだ

習作 M8

夢うつつに絵のことを考えている

「色彩は迷路だ」という声がする同時に数枚の絵がスルスルと目の前に現れて実例を示すなるほどそうか今度は色のない素描のような絵だけが現れ、"కానీ、色があると楽しい」というそれもそうだ

いつのまにか夢は終わり現実(まだ横になったままだが)の作品のことに意識は移っている夢の中の絵は記憶の中にはっきりと残っている

ウニの歯

ウニの歯をしげしげと見たことのある人は案外少ないかも知れない漁村に生まれた私は子どもの頃からウニの歯はけっこう鋭くデカイなあと思ってはいたがは食べることに夢中でよく観察はしていなかった

ウニの歯は5枚(種類によって異なるかもしれない)先端が中心の1点に集まるように正五角形に配置されている一つ一つは局面のある石灰質の鞘と方解石のナノ粒子でできた超硬質の鋭い刀の部分との2つでできているこの硬質の歯でコンブなどの海藻や魚などの死骸を切り取って食べるだけでなく岩を削り自分自身の隠れ家をも作る

身体の割には大きな歯で5本の歯だけでも身体全体の体積の10%以上自動的に研ぐ構造になっていて新しい歯がスライド式にでてくるようになっている生半可な現代の工具では追いつかない優れもので切削工具の研究対象になっているという

棘は人やそれを好物とする魚以外のものにとっては防禦の武器だがもしこの口(歯)を攻撃に使えるように進化していたら私たちの方が食べられる側になっていたに違いない

ウニ食べました

ウニを剥く

晨春会展終了バタバタと会場を片付け夏祭りの交通規制の中をなんとか我がアトリエに作品と共に帰宅

下北半島・白糠産の活けウニが届いていた白糠産は下北の中でも特に美味として地元では知られているが漁協や地元民にはそれをブランド化する能力も何とかしようという気持もなさそうだ味は利尻礼文のものにとてもよく似ていて決して引けをとらないのだが(ウニの味は地域ごとに磯ごとにかなり違うものです)

今年のウニはぷっくりとよく肥えていた農家出身の妻は「ウニはパス」息子も食べつけないので好みではない喜びを分かち合えないのは少し寂しいが日本酒ビールワインで超山盛りのウニ丼にして食べた贅沢の極みこういうの本当は一人でなく何人かでワイワイやりながら食べたい前もって予約を受けるだけの能力が漁協に欲しいものだ